結婚しようよ2〜克哉×克哉〜


やっと、結婚式も終わり何がなんだかわからないまま自宅へ帰宅した。

男同士なのに、結婚式なんて…

もう訳がわからない。

とりあえず、ベッドの上に横になり…
天井をみる。天井だけはいつもと変わらない。

「どうしたんだ?ため息なんかついて…俺との結婚はそんなに嫌だったか?」
と急に、俺の視界に眼鏡の俺が飛び込んできて、俺の口を塞ぐ。

「いきなり、なにするんだよ!」
「お前がせっかく幸せなはずの花嫁だと言うのに、悲しい顔をしているから…」

「何もかもいきなりで何がなんだか…なんで男同士で結婚出来る訳ないのに…」

頬に涙が落ちてきた。それを手で拭いながら。
「お前が望んだことだろう?すべて。なのに、その態度はなんだ?」
俺が望んだこと…?
頭の中で考えてみる。
俺がもう一人の俺のものになる…そして、眼鏡の俺には…
思い出してきた。俺がいったんだっけ…
「思い出してきたか?お前は、俺との関係を」
そうだ。俺が望んだことだ。俺が、もう一人の俺のものになること。
「思い出したみたいだな。その次いででは無いが、お前は俺と違ってこういうものが好きだろ?」
と左の薬指に指輪をはめた。そして、もう一人の俺の指にも同じ指輪があった。

結婚式の時は、頭がパニックになっていて、何が何だかわからなかったから覚えてなかった。
多分牧師さんの前でも適当に答えていたのだろう…

「もう一度、俺の前で誓ってみろ。俺を生涯愛し続けると…」

もう一人の俺が真剣な眼差しでみつめるので、返答に困る。
「いわないと、言うんなら…」

眼鏡の手は、素早く俺の肌をさわり始める。
「待って…言うから…。」
しかし、眼鏡の俺の手は休むことなく俺に触れている。
その気持ちよさに包まれていたい…
としばらくの間思った。

しかし、冷たい風が、一瞬吹き、我に返る。
「俺は一体何をしていた?」
なんでもう一人の俺に言われるままに犯されている?

いや、その前に眼鏡の格好…そして、自分の格好を見る…

あまりにも現実とかけ離れた格好をしていたため
俺は思わず大声を上げてしまった。
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