彼氏になってよ 克哉×克哉


柘榴を食べ、Mr.Rのせいで、もう一人の自分と出逢うことになってしまった。

しかし、あうだけなら、文句は無い。

柘榴を食べるごとにもう一人の俺にあってされるがままされて…

でも、されるがままになっているのは、俺の感じやすい部分をピンポイントで狙ってくるからと、俺に、欲望のすべてを吐き出させてくれるというか、吐き出さされると言うか…

「やばい…」
考えただけで、もうすごいことになってきている。

目の前にある柘榴を、むさぼる。もう一人の自分にあえますようにと願いながら…

「呼んだか?俺?」
もう一人の俺が後ろにたっていた。夢ではない。
「全く、お前は自分の欲望の為に俺を呼び出して…お前には、俺以外満足する相手がいないのか?」
眼鏡は、少し迷惑そうな顔をしている。
「そういう、お前はどうなんだよ!」
顔を真っ赤にして眼鏡の俺に問う。
眼鏡は鼻で笑いながら
「さっきまで、御堂を相手してた。御堂も…」
それ以上の話は聞きたくない。
俺は、多分眼鏡の俺に対して、一番醜い顔を今していると思う。
「お前は…」
言葉が出てこない。悔しい。でも、俺には眼鏡の俺しかいない。

そっと眼鏡がそばにきて、俺を包み込んだ。
「ん…?」
そして、俺の口をふさいだ。眼鏡の俺もこんなに優しいキスが出来るんだ…

「なあ、俺?」
「何だ?俺?」
眼鏡の俺の顔をじっと見ながら、

「なあ、俺のものになって…俺、お前がほかの誰かを抱くなんて、我慢できない。」
何、俺、俺に対してこんなに恥ずかしいこと言ってるんだ?
ん?

「夢か…」
起きてみる。夢だと思っていたが、涙をふいた後と、俺の下半身が夢でないことを告げていた。
inserted by FC2 system